三国丘陵の自然を楽しむ会ブログ

福岡県筑紫野市と小郡市、それに佐賀県基山町にまたがる三国丘陵の里山の自然を楽しく観察する「三国丘陵の自然を楽しむ会」のブログです。
季節の気まぐれ写真集
例によってこの1か月の間に県外で撮った生物写真をダラダラ置きます。
県外といっても佐賀と長崎ですんで一部を除いて福岡などどこでも同じようなことが見られます。
それぞれの生活や繋がりが少しわかるだけでも身近な自然環境もよくわかってきますよ!

まずは渡る鳥たち。9月から11月頃は夏生活から冬生活への転換期で、日本で見られる鳥の多くは夏に繁殖地で繁殖して冬はより南の比較的温かいところに移動して、また春になると繁殖地へ帰るというサイクルで生活しています。
中でもタカやサギ、ツルなど体が大きなもやヒヨドリなど群れて移動していくものは、まさに渡っているのが見られます。
理屈抜きで山の神、海の神、地の神に感謝したくなる瞬間です。
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↑上段左からツミ、チョウゲンボウ、ハイタカ
下段左からハイタカ、ハイタカ、ノスリ
いずれも渡りの途中と思われるシーンです。実際には例えばサシバは夏に福岡や本州でも繁殖していて冬には全くいなくなるし、ハチクマは北中部九州でも少数繁殖しているけれども渡る時期には多数通過するし、ハイタカは夏繁殖は西日本ではほぼなくて、越冬には多数やってくるといった個々の事情が違っていて、渡る時期や方向もいろいろ違いがあります。
さらに北部九州は本州方面との行き来もあれば朝鮮半島との行き来があったりして結構複雑です。
とりあえずは夏と冬過ごす場所が離れていて秋と春には大移動があるのが鳥の普段の暮らしだと思って観察するのが第一歩でしょうか。
飛んでるタカを見てもなかなか種類までは最初はわかりませんが、知りたいと思って鍛錬を繰り返せば結構わかるようになるもんですよ!
ちなみにツミってハイタカの仲間で、シルエットはハイタカとかオオタカに似てますが、小さくて(ヒヨドリくらい)翼の先の分離(フィンガー)が5枚なのが決定的な特徴です。(ハイタカとオオタカは6枚)

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○管理人M

続いては群れて移動する鳥の代表ヒヨドリ、それに「渡る」ということで、おまけのアサギマダラです。
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ヒヨドリは陸地では森や林に潜みながら木々の上ギリギリで匍匐前進みたいに進んで行くのが定番ですんで、都会で生活していてもあまり派手には群れがみえないかもしれませんが、起伏の多い山辺や隠れる場所のない海などでは渡る姿がよく見られます。
鳥を主食とするハヤブサやオオタカ、ハイタカが渡る小鳥を狙ってすぐ付きまといますんで上下左右に激しく動いたり水面ギリギリを飛んだりトリッキーな動きをしながら飛びます。面白いですよ。
アサギマダラは秋に羽化した個体は南の方の越冬地を目指して長距離移動することで有名ですが、福岡や北部九州でもどんどん渡って行ってます。都会でも山でも海でもどこででも見ることができます。
ちなみに福岡あたりでも春から夏にキジョランという植物に産卵して羽化して生活するのもいます。
そういう成虫が北へ北へ世代を繋ぎながら上がって行って秋生まれが南へ渡るという変な生態ですね。

単独あるいは少数の群れで渡ったり、夜中を中心に飛ぶ鳥たちは渡りの瞬間がなかなか見えません。
でも、全く見かけなかった小鳥が短い間にドッと増えるのを見ると渡ってきたことがわかるわけですね。
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↑上段左からジョウビタキ、アオジ 下段左からノビタキ、タシギ
これらがそんな鳥たちです。きっとあなたの身近なところにもどんどん飛来しているはず。
今まさに増量中です。

そして昆虫編です。まだまだ成虫が数多く見られます。
卵や幼虫、蛹で越冬するのも多いですから、生活が目立たず地味になりますね。
今のうちにもうちょと見ておきましょう(笑)。
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↑上段左からナツアカネ、マユタテアカネ、オツネントンボ(多分)ホソミイトトンボ
中段左からチャバネセセリ、クマバチ、クロマダラソテツシジミ
下段はモンキアゲハの卵
トンボの多くは幼虫(ヤゴ)で越冬しますので、成虫は12月初めくらいが見納めでしょうか。
ナツアカネは三国ではまず見ませんね。上段右がオツネントンボで当たっていれば、これは成虫で越冬します。何しろ名前が「越年」。アオイトトンボの仲間ですが、まあ小さくて細くて薄暗いところにいたりして、それほど珍品でもないんでしょうけど、なかなか見つけられません。春まで地味に頑張るはずです。
セセリチョウは動物や鳥の糞にやってきて、水気(まあ、おしっこですね)を腹先から出しつつ溶かして吸う芸当をやっているのをよく見かけます。面白いですよ。
クマバチはこれから巣穴で春まで成虫で越冬します。冬籠りの準備といったところでしょうか。でも、この時期よく力尽きたのが落ちて死んでまして、区切りの季節でもあるようです。
三国でもおなじみのクロマダラソテツシジミですが、写真は長崎の離島でのもので、どこかから渡って行った個体と推測されます。
この蝶はほんのこの数10年で台湾、沖縄、そして九州と特に急速に生息域を広げている種です。 羽化した成虫はよく遠くまで飛んで行く性質があるんでしょうね。
というふうに、虫もどんどん渡るものでもあるんです。渡りの定義にもよるんでしょうけど。
海上で普通によく虫が飛んでますし。
モンキアゲハはカラスザンショウの幼木の葉っぱに産卵していました。凄い数ですね。みんな順調に幼虫になったらとても食糧が足りません。かなりの数は寄生蜂や寄生ハエなどにやられることが織り込まれた卵の数なんでしょう。

ホントはまだまだネタが尽きないんですが、写真がボチボチ撮れたもののうちの一部をご紹介しました。
こういういろんな生物の生活があってこそ水や空気も保たれていますんで、もっともっとちゃんと知りたいなーと思います。
面白いし。
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Comment

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管理人様 冬鳥たちも続々飛来していますね。美しい写真の数々。ありがとうございます。
久々に、このブログで充実感!! 私も早く観察できるようになりたい~い。
オツネントンボは、ホソミオツネントンボのようですね。
ナツアカネ、M堂先生見られたら、うらやましがられるかも。ありがとうございました。
2017/11/06 Mon| URL | 代表M [ edit ]
ありがとうございます!
写真ではわからないんですが、実際には仕事でひたすらあまり楽しくない場所(ヘリポート)にいて、タカなんかも出たと思ったら素早く消えるし、それ以外はほとんどそこでは見られない感じの辛いものだったりします。
ナツアカネは唐津あたりには多いみたいですね。山口県でもよく見ます。長門とか萩とか。共通点を探すとすれば海岸に比較的近くて(数キロ以内)低い山がすぐにたくさんあって、合間に田んぼが点在するというところでしょうか。
オツネントンボはホソミではないみたいです。前翅と後翅の疑縁紋が重ならなくて並んでますよね。ホソミオツネンはきれいに重なるようです。
2017/11/06 Mon| URL | 管理人M [ edit ]
管理人様
ナツアカネ、海沿いの低山地と田んぼがあるあたり、なるほど。こちらでは少ないはずですね。
あっ、ごめんなさい。ホソミイトトンボと書いたつもりでした。最近こういうことが多くなってトホホ。
オツネンにしては太すぎません? いずれにしても越冬トンボですね。
2017/11/06 Mon| URL | 代表M [ edit ]
あっ、それっ!
ホソミイトトンボがあった。それですわ。
同じく成虫越冬でしたけど、ホソミイトトンボはアオイトトンボ科でなくてイトトンボ科ですね。ホソミイトトンボも疑縁紋がズレるし。
個体数こなしにくい種だから直感が育ちません(涙)。
2017/11/06 Mon| URL | 管理人M [ edit ]
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