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三国丘陵の自然を楽しむ会ブログ

福岡県筑紫野市と小郡市、それに佐賀県基山町にまたがる三国丘陵の里山の自然を楽しく観察する「三国丘陵の自然を楽しむ会」のブログです。
新緑の中で
サクラが散ったと思ったら、新緑の季節。シロハラやツグミもまだ何羽もいますが、夏鳥のキビタキもきれいな声を響かせています。ホオジロの囀りもいいですね。キジのケンケーン・ドドドド。そして、コジュケイの叫ぶような声。カワラヒワやシジュウカラはすでに若鳥がでていますが、キジやコジュケイはこれから産卵するのでしょうかね?

さて、こちらはクスの新芽です。赤くって、様々な色があってきれいです。
クスRIMG0029

となりのコナラには、ナラメリンゴフシというナラメリンゴタマバチよって作られた大きな虫こぶがありました。
ナラメリンゴフシRIMG0015

緑色のオナガコバチの仲間が何匹もついています。このブログの3月31日の春という記事で紹介したものと同種です。このコバチはMKさんに同定していただいたのですが、Torymus ringofushi という名前だそうです。 右の画像の、黒い←の先にあるのが、産卵管の鞘です。赤い←の先の少し湾曲している細いものが産卵管です。産み終わって産卵管を抜いている所かもしれません。上から2番目のハチは産卵管を根元まで押し込んでいます。虫こぶの中深くにいる大きくなった幼虫か蛹に卵を産みつけているのでしょう。 
オナガバチの仲間RIMG0018  オナガバチの仲間RIMG0022

それにしても長い産卵管を出し入れするのは大変に見えますね。スラリとした脚を伸ばしているところは動物のキリンを連想させてくれました。どうやら、この状態は産卵管を突き立てたばかりのようです。
オナガバチの仲間RIMG0023

地面から1mくらいの高さのコナラの新葉を見て、カメムシだけど、ダニみたいとカメラを近づけました。
カメムシと思ったらRIMG0030

いえ、ダニそのものでした。ギョギョー! 8mmくらい横幅がありそうです。びっくりです。私の体温に反射したのか、脚をもぞもぞ開き始めました。
マダニの仲間RIMG0032  マダニの仲間RIMG0033

こんなでかいマダニは初めてです。ネットの画像検索ではタカサゴキララマダニというのに、良く似ていました。
もし、これがそのものであった場合、イノシシにはこれが一番ついているとか。長崎大学の文献には、1500個以上卵を産んだという記述が見られました。イノシシだけでなく犬、猫、野鳥、ペットなどにもつくそうで、別の記述にはズボンの上から噛み付かれたというものまで。

やっぱり野歩きの時は、いつもの備え。長袖、長ズボン、長靴、首タオル、帽子、そして、マダニと似た色でない明るい服を着ること、そういったことが大事ですね。

代表M
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Comment

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ふ~~
クスの新しい葉っぱを見て息を呑みました。
この赤の微妙なのがいかにも春らしくて美しいですね~。
と思ったら、オナガコバチがまた美しいですね~。
これはやっぱりコバチさんに寄生するんでしょうか?生態もいろいろで面白いんですが、今回は姿の美しさにやられましたね~。ま、生態あっての美なのかもしれませんけど。
巨大マダニはとりあえず私には付かないで欲しいと。
2012/04/20 Fri| URL | 管理人M [ edit ]
管理人様 こんにちは。
コメントありがとうございます。クス、本当にきれいでしたよ。
寄生蜂はとてもきれいです。金属光沢やこのスラリと伸びた脚。スタイルもいいですね。 
このオナガコバチは、ナラメリンゴフシを形成しているナラメリンゴタマバチに寄生します。
寄生されなかったナラメリンゴフシからは、今度は単性世代のハチが5月下旬から6月上旬に出現して、今度はコナラの根に産卵するそうです。タマバチの生活史はホント複雑ですね。
>巨大マダニはとりあえず私には付かないで欲しいと。
まさにその通りですね。
2012/04/20 Fri| URL | 代表M [ edit ]
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