三国丘陵の自然を楽しむ会ブログ

福岡県筑紫野市と小郡市、それに佐賀県基山町にまたがる三国丘陵の里山の自然を楽しく観察する「三国丘陵の自然を楽しむ会」のブログです。
白い花・赤い虫
数年前に「桜のトンネル」の入口付近に開花していたタシロラン、6月28日に久留米市の高良山で妻が見つけました。落葉樹の落ち葉を掻き集めてある中から、数本出ていました。
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翌日行ったら、1花開いていました。
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このランは、無葉緑のラン科植物で、地中で菌根菌(きんこんきん)と呼ばれる菌類と共生して育つようです。このような植物は、以前は「腐生植物」と呼ばれていましたが、1994年にLeakeという人が「菌寄生植物」(直訳で)という名称を与えました。そして、タシロランは、日本の専門家(谷亀高広理学博士)の研究により、2007年に「ナヨタケ科(以前はヒトヨタケ科)」の腐生菌であるイヌセンボンタケと、共生していることが判明したそうです。

国内のラン科植物だけでも約50種が同じような菌寄生だそうで、栽培・増殖はもちろん、移植も困難です。
きれいだとか珍しいとかで、むやみに抜いて帰っても育ちませんので、くれぐれも写真に撮るだけにしてください。

それから、高良山にはボロボロノキがたくさんあり、その実で子育てをするベニツチカメムシがいます。
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梅雨の時期に、熟して落ちたボロボロノキの実に幼虫が群がってます。
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1,2齢までは親が餌(実)を運んでくれますが、すでに3齢になり少しずつ動き回り充実した実を探して吸汁しています。

ボロボロノキの下には、たくさん実が落ちていますが、かなりの割合で蛾の幼虫が実の中に入ってます。だから実が見えないくらい、みんなで同じ実にたかっています。
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幼虫がもう少し大きくなって、餌が少ないと脱皮直後とか弱った幼虫をターゲットに、共食いも始まります。

実のなっているボロボロノキを見つけたら、小さな幼虫を踏み潰さないように気をつけて、そっと覗いてみてください。

久留米のG



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ヒメカギバアオシャクの葉っぱ落とし
先日の記事、ヒメカギバアオシャクの続きです。室内に入れた幼虫は、次の日にコナラの葉の先の方で巣を作りました。葉を曲げるために、細い溝のような食痕を残しています。これはどうやって食べたのでしょうね。残念ながら観察はできませんでした。
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さて、この巣を作る前の行動が面白かったので、紹介します。
夕方、葉の一枚が小刻みに揺れているので、何だろう?と思ってみると、ヒメカギバアオシャクの幼虫が葉の根元に噛み付いていました。しばらくすると、葉はハラリと落ちました。いったい何のためにそんなことをするのでしょう?

枝の下にはすでに落とされた葉が数枚。食べかけの葉も、まったく食痕のないきれいな葉も落としていました。(葉の丸い穴は、この葉がまだ若い時に他の昆虫があけた食痕ですのでこの幼虫のものではありません。)夜の12時頃、電気を消しましたが、翌朝みたら、葉っぱの巣が出来上がっていました。どうやらこの中で蛹になるようです。
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後は、庭の観察で、と思っていましたら、庭木の消毒の連絡をもらったので、とりあえず、庭にいた4匹の幼虫を採集することにしました。でも、2匹は、枝を揺らした途端、ストンと落ちてわからなくなりました。この幼虫、枝の中に落ちたら、探すのは至難の業です。後の2本は(つまり2匹)は、下に手をあてながら枝を折り、落下しないようにそっと室内に持ち込みました。

幼虫のその後の経過は同じようになりました。
蛹の巣を作り出す前々日くらいから、葉を落とし始めるようです。前回は気づかなかったのですが、葉を見たら、葉柄がなくなっていました。(上画像)  枝にも葉柄は残っておらず、そのかわり幼虫の食痕がありました。まだ葉がついている枝(下画像の上)と葉が切り落とされ枝(下画像の下)の比較をしてみました。
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幼虫は、葉柄から脇芽、そして部分的に枝の皮を齧っていることがわかりました。葉を落とすというこの行動は、葉ではない部分を食べたことによるものだということですね。
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蛹になる前にはお腹の中をきれいにしなければなりません。食物繊維を多量にとって、出すもの出してしまおうとしているのではないかと推測しました。また脇芽は、これから育つものですから、栄養もあるのかもしれませんね。

観察してみないと、わからないことがいろいろあります。あくまでも推論ですので、わかったからどうのこうの、ということはないのですが・・・生き物の行動は興味深いものです。

代表M
昆虫(チョウ、ガ) | コメント(0) |permalink
ピンボケ雑報
いつも情報をいただいているトンボのM堂先生から楽しいキャプション付きの野鳥の画像をいただきました。ピンボケなんてとんでもないですね。 代表M



セグロ?セキレイ若鳥  「ここ私の縄張りよ!!」
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カワラヒワ   「オレ イクメン どう?」
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キジバトと蝶     「泥舐めて何が美味しいの変なコ達ね!」
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雑種カモ?とカメ    「オヤ 何処かお出掛け、又ね! 」
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M堂

野鳥 | コメント(0) |permalink
ムクロジの花
今月の初めにNHK・Eテレのみんなの歌で「ムクロジの木」の歌が流れており、画面を見ると王冠みたいな小さな花がたくさん落ちてくる場面のアニメが目に止まりました。ムクロジの実は知っていましたが、花がどんなものかは知りませんでした。

さっそく石橋文化センターに出かけて、以前実が落ちていた辺りを探してみました。すると、アニメで見た黄色の王冠みたいだが、小さな花が沢山落ちていました。
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王冠のような花の直径は5mm程度で、アニメに描かれていた花よりずっと小さなものでした。落ちているのは雄花ばかりで、雌花は落ちずに残って実をむすぶのでしょう。
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そばには、昨秋に落ちたムクロジの実もありました。
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実を持ち帰って、開けてみると黒い種が1個入ってます。この実は、むかし正月の羽根つきの「羽根」に使われていたそうで、羽子板に当ってカチンと音を立てていたようです。
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外側の皮(外皮)には、約10%のサポニンが含まれており水に溶けると泡立ちがよく、平安の昔には石鹸として洗髪や洗濯に使われていたそうです。だから、公家屋敷にはムクロジの木が植えられていたということです。

記事追加です。

雄花を撮った10日後(6/27)に再度見に行ってみました。今度は出来初めの実がそこらじゅうに沢山落ちていました。
その中に、小さな実と雄花が軸に付いたまま落ちたのがありました。完全な実になるのは、極一部のようですね。
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久留米のG

植物 | コメント(2) |permalink
タマバチの虫こぶにたかるアミメアリ
コナラの枝に緑色のタマバチの虫こぶができていました。そこに沢山のアミメアリが。
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何してるんでしょうね? 拡大してみると、触覚をパタパタやっています。「蜜ちょうだ~い!」のようです。
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でもアリが蜜を舐めるところはわかりませんでした。ちょっとアリにのいてもらって、拡大すると、水滴が見えました。
アリが触覚でたたいていた虫こぶの先の方が少し色がかわってぶよぶよした感じです。この汁、おいしいんでしょうね。
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ナラメムレトガリタマフシかな?と思ったのですが、どうも印象が違います。「北海道の虫こぶ」のHPによると、ナラエダムレタマフシというものにはアリが蜜を舐めにやってくるそうです。これでしょうかね? 

代表M
虫こぶ | コメント(0) |permalink
ヒメカギバアオシャク
いつの間にか、コナラの葉の2回目の開葉が始まっていました。柔らかい新芽はすぐに昆虫たちの餌となります。逆に言えば、4月に親が産み付けた卵から育った新成虫のオトシブミや、新成虫のムラサキシジミも、コナラの葉のサイクルに合わせて次世代の卵を産み付けるというわけですね。ムラサキシジミの孵化も始まっており、アミメアリが蜜を舐めにきていました。
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そんな葉に、ヒメカギバアオシャクの幼虫がいました。昨年もついていたのですが、とうとう成虫にはお目にかかれませんでした。ぶら下がっていると分かりやすいのですが、ぼろぼろになった新芽のそばにいるとなかなか見つかりません。
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幼虫の大きさにもばらつきがあるようで、1m四方の中に10頭くらいいたのですが、まだ小さいものもいたりします。同じ雌が産んだのではと思うのですが、孵化の時期をずらしているんでしょうか? 
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この成虫は、とってもきれいなので、1頭室内で飼育してみることにしました。拡大したら、小さな突起のようなものが全身についていました。保護色と擬態と突起で身を守っているのでしょうが、昨年の感じでは、大きくなるまでにほとんどいなくなってしまいました。
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どんな蛹になるのか、そして、美しい成虫の羽化が楽しみです。

代表M


昆虫(チョウ、ガ) | コメント(0) |permalink
雨あがりに
定期的に観察している某所を今日は管理者の方とご一緒しました。

やっと降った雨で樹木もコケも潤っていました。
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コジイのぼろぼろの幹にとまっていたカミキリ、カメラを近づけた途端ポロリと落下しました。これが地面だったら、わからなかったことでしょう。落ちたのは、10cmほど下の幹の窪みだったので、簡単に見つかってしまいましった。腹側から写真を1枚。    バックが緑だったら、カラスウリの花みたいと思うのですが・・・おなじみのハゴロモの幼虫です。
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羽化したばかりのウスキ?ツバメエダシャクです。この場所では薮蚊もものすごく羽化していたみたいで、う~ん、うっとうしい季節になりました。
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あっ羽根だ! 大きいですね。たぶんフクロウ・・・。拡大してみました。このスカスカの羽縁が大事だそうで、空気抵抗をなくし、音なく飛べる理由だそうです。
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アラカシの葉の上に、何かが。カシハサカズキタマフシというタマバチの虫こぶのようです。見たかった虫こぶを見つけて、ラッキーでした。 「一杯どうぞ~」なんて言いたくなります。あっ、真ん中の葉っぱは、ゴール痕のある葉です。こんな筋が残るのですね。 ただ、冬季を過ぎて残っているものは、同居蜂の寄生を受けているということなので、この杯の中には、もともとのタマバチはもういないのでしょう。
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林の縁、ノブドウではアカガネサルハムシの♂3が♀1を争っていました。子孫を残せるかどうかここ一番の勝負なのでしょう。ネムの花が美しく咲いていました。
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代表M



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ビオトープ
観察会の下見をした後、M木さんのビオトープに行ってきました。

先日見つからなかったので心配していたのですが、ニホンアカガエルの子ガエルが沢山いました。小さいので分かりにくいですが・・・ちゃんとみんな山側に移動していました。
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足元からふわ~と未熟なイトトンボたちが飛び立っていきます。そして山側の縁の植物にぶら下がります。何匹もいました。オオアオイトトンボなのか、アオイトトンボなのかまだ色がはっきりしていないので、まだわかりません。この画像は、池そばのものが♂で、ムラサキニガナの葉にぶら下がっているのが♀です。 こういう羽化直後のものを見つけた時はいつも命の不思議を感じます。
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ムラサキニガナはもう咲きそうですね。横のイチゴの中間の葉の上には、サクラコガネ?光ってきれいでした。
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池には、春のイトトンボのホソミオツネントンボ、夏のベニイトトンボ、何度か発生を繰り返すアオモンイトトンボのカップルが混在していました。
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そしてショウジョウトンボやオオシオカラトンボも出始めていました。 時折、クロスジギンヤンマが彼らを襲いにやってきます。平和そうに見えますが、そんなことはないですね。
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畑の縁にはツバメシジミ、すぐそばに、モンシロチョウの翅が落ちていました。
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ウグイスの声に混じって、カラスのヒナの甘えた声がずっとしていました。

代表M



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カラスムギの種
動画が再生できなかったので、やり直しました。また画像も追加したので、見てくださいね。

先日の観察会で久留米のGさんがされた実験です。観察会のときはあまりよく撮れませんでしたので、持ち帰って動画を撮りました。 初めは横倒しに。  その次には、立ててみました。 よく動きますね。 
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乾燥した状態のカラスムギです。
カラスウリの種

種には、細長い部分ノギ(芒)がありますが、その茶色いところに注目。ねじれています。
捻れている茶色い部分

これに雨がかかると、緩んで、回転するということですね。カクンと曲がっているところが、まっすぐになると回転も止まるようです。濡れることと、乾燥すること、これを地面の上で繰り返すことで、だんだんと種が埋もれていくということでしょうか。

このカクンとなっているところには隙間のようなものが見えます。この隙間は先端部までつながっているのかどうか、カッターで開こうとしたのですが、できませんでした。濡れてカクンがなくなったものを見てみたら、隙間というよりも、長く続く窪みと、その部分にある短い窪みが入っているということのようでした。窪みは、細胞が薄くなってできているのかもしれないですね。
隙間は窪み?

ノギも含めて、細かな短い毛で全体が覆われていますが、種の外側の部分には、長い毛が生えています。実はこの毛も螺旋状に配置されています。まさにネジですね。
螺旋状に配置された毛

そして、ネジ状の先端にシャベルのようになった部分があります。ぬれたものと、ぬれていないもの比べたら、外側の毛が濡れるとくっついて、しっかりします。毛束は、釣り針の「かえし」のような効果も持っているようです。
濡れると「かえし」の効果もありそうな毛


地面に根を生やす植物は自分は移動することはできませんが、種を風で飛ばしたり、動物にくっつけたり、こうしてネジのように回転をかけたり、その戦略は驚くばかり、よくできた世界ですね。

久留米のGさん、ありがとうございました。

代表M




タイトル及び、動画タイトルを訂正し、正しいものに変えました。大変失礼いたしました。
植物 | コメント(3) |permalink
6月7日の観察会
入梅後初の観察会です。でも、雨はまだあまり降りませんね。

今日は、初めての方が4名も参加してくださいました。
久留米のGさんがもってきてくださったカラスムギです。雨(水)が種にどんな作用を起こすのか観察です。植物の戦略はすごいですね。動画が撮れたら、改めて載せようかと思っています。
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水抜きパイプはヤモリの団地です。中に卵が産み付けられていましたよ。
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来年のこの時期に同じ景色が広がっているでしょうか。里ではホオジロが盛んにさえずっていました。
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クリの花がそここに。
今盛んに羽化しているコシアキトンボです。額がこんなに白いのに、いままで気がつきませんでした。
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私たちと同類の男の子のケースには、モンシロチョウが何頭も。中の1頭が、交尾拒否の姿勢をとっていました。里の花々もきれいでした。
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アカメガシワにキイロクチキムシ。この葉の上では目立ちません。色の調和が素敵でした。レインボーさんが下見してくださっていたオカトラノオも、今が一番美しいようでした。日が照っていたら、チョウやハチなどお客さんでいっぱいだったことでしょう。
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参加された皆さん、ありがとうございました。



番外編

皆さんに見ていただいた、家で羽化したハラグロオオテントウ、生まれた場所のクワの木に放しました。
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これからも命をつないでほしいものです。

代表M



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