FC2ブログ

三国丘陵の自然を楽しむ会ブログ

福岡県筑紫野市と小郡市、それに佐賀県基山町にまたがる三国丘陵の里山の自然を楽しく観察する「三国丘陵の自然を楽しむ会」のブログです。
クワコの繭
みなさんは、クワコという昆虫をご存知ですか。では、カイコはどうですか。そうです、クワコはカイコの祖先昆虫と考えられています。
クワコがカイコと異なる特徴は①行動が活発であること②成虫が飛翔すること③幼虫時の斑紋が暗色を呈すること④擬態をすることなどが知られています。(以上「クワコの形質特性」九大 伴野 豊より/ 蚕糸・昆虫バイオテック79(2) 87~95(2010))
冬に葉の落ちたクワの木に、白い小さな繭がぶら下がっているのをご覧になった方は多いかもしれませんが、秋の終わりに羽化したクワコの蛾を見た人は少ないと思います。

10月24日と11月6日に、久留米市善導寺の筑後川の河川敷に自生している桑の木を見て回り、合わせて桑の木27本から17個の繭が採集できました。
RIMG3908.jpg RIMG3856.jpg RIMG3860.jpg
画像は左から・河川敷のクワの木 ・枝につくクワコの繭 ・採集した繭

皆さんに、中の蛹を見てもらおうと24日に採った7個の繭を切開したところ、5個の蛹は死んで硬くなっていました。
RIMG3861.jpg RIMG3863.jpg RIMG3864.jpg
画像は左から・クワコの繭の大きさ ・クワコの繭と蛹 ・死んだ蛹

残りの繭から11月18日に2頭のオスが羽化しました。たまたまかもしれませんが、こんなに蛹の事故率が高いとは思いませんでした。
RIMG3906.jpg RIMG3903.jpg
画像は左から・繭に止まった成虫 ・蛾のアップ

この時期に羽化した成虫はすぐに交尾・産卵後に死に、その卵が冬の寒さを越して春に孵化してきます。

久留米のG
昆虫(チョウ、ガ) | コメント(0) |permalink
セセリの蛹
10月5日夕方、自宅に帰って車を降りた途端、目に入った蛹です。ススキからぶら下がっています。
セセリ蛹-1

え~、ススキにこんな風にぶら下がる蛹っていたっけ? 
あっつ、そうか。セセリに違いありません。体に渡していた糸が切れてしまったようです。
庭にいるイネ科につくセセリといえば、オオチャバネセセリ、チャバネセセリ、イチモンジセセリ、キマダラセセリ・・・どれでしょう。一番多いのがチャバネセセリなので、それの可能性が高いかも。 ムム~明日は台風。このままだと当然吹き飛ばされてしまいそうです。室内に入れることにしました。

夜にはすでにこんな風に色が変わり始めました。どうやら、寄生もされてないし、元気なようです。ストローの部分です。蛹の時は、ちゃんと2つに分かれてできるんですね。(当然か) 蛹のストロー部分、中でピクピク茶色のストローが動いています。少しずつ外皮と離れていっているということですね。
セセリ蛹-2 セセリ蛹定-3

次の日、台風が通り過ぎた夜、体も外皮と外れてきたようです。
セセリ蛹-4

今朝起きたらチャバネセセリが羽化していました。でも、羽化が上手くできませんでした。翅の一部がめくれたり・・・・。せめて、ススキを縦にはりつけておけば、少しは良かっただろうかと思ったり。とりあえず外に放しました。なんとか飛べればいいのですが。
チャバネセセリ-5 チャバネセセリ-6

容器に残っていた鱗粉です。置き土産といったところでしょうか。
チャバネセセリ鱗粉-7

それにしても、この蛹の尖った角のような頭部、いったいなんのためにある(幼虫時代の名残としたら、あった)のでしょうか?

代表M


昆虫(チョウ、ガ) | コメント(0) |permalink
アサギマダラも渡ってます!
渡ると聞くと、鳥を思い浮かべるのが普通だろうと思います。
いろんな昆虫も海を越えてあちこちへ移動します。渡るという言葉の定義にもよりますが、長時間海を船でうろうろしていたりすると、ハエやハチ、チョウなど思った以上に遭遇するものです。
中でもアサギマダラというチョウは秋に発生した成虫が長距離渡ることが知られています。
三国観察会でも何度も出現したことがありますが、多くの個体が渡る時期になったようです。
1809asagimadara3633.jpg
写真はお隣の県の600m以上ある山の上のその上約50mを飛んでいたものです。
これまたどこの空でも飛んでいたりします。
少し山手に行けば特に♂が好むヒヨドリバナなんかがどこにでも咲いてますから、止まっているところも見られるかもしれません。
いるかもと思ってちょっと注意してみてくださーい!

〇管理人M
昆虫(チョウ、ガ) | コメント(2) |permalink
「ウラオモテのない」蛾 !?
9月2日、久留米市の自宅の庭に、変わった飛び方の白いチョウ目の姿を見つけました。ちょうど咲きはじめたキバナコスモスにとまったので、網を片手にとびだしました。
RIMG3597.jpg RIMG3598.jpg RIMG3599.jpg

網ですくって、よく見ようと手に取ると、”死んだマネ”をしました。そしてそれは、初めて見る蛾でした。図鑑で、チョウ目ヒトリガ科モンシロモドキという、前翅長30mmほどの南方系の蛾とわかりました。昼間に飛ぶ蛾で、雰囲気がモンシロチョウに似ているためか、モンシロモドキとついたようです。

鹿児島大学の方の文献を読むと、「鹿児島での成虫の発生は5月下旬から10月中旬まで7回のピークが認められ、越冬態は幼虫又は蛹である可能性が考えられる。」とありました。 また、「幼虫の食草は、スイゼンジナ、サンシチソウ、レタス、など7種のキク科」だそうです。成虫は花の蜜を吸うようです。 宮崎在住の昆虫写真家のブログには、「飛来するが、少ない」とありました。

さっそく展翅をして、よくよくながめて見たところ翅の黒い斑紋は表も裏も同じで、表向きの腹端が黄色みがかってるのが違うくらいでした。下の画像は左が表で、右が裏です。
RIMG3604.jpg RIMG3605.jpg

台風の後なんかには、風に載せられた珍しい虫が飛来することもありますよ、今年は台風が多いようなので目を光らせておきましょう。

久留米のG
昆虫(チョウ、ガ) | コメント(0) |permalink
ヒモミノガが羽化しました
皆さんは、ヒモミノガという虫をご存知ですか。 その名前のように、体長の何倍もの細長いミノを、吐糸と木のかじり屑や餌の地衣類をかじった細片でつくります。
そして、片方を樹皮に浅く穿孔した穴とつなげ、もう片方の端から頭を出して餌を探し、ミノの長さの範囲に餌が不足すると、穴に固定していた方を切り離して移動するのだそうです。
RIMG3135.jpg
館西の疎林でのミノ


5月の観察会のあと、ヒモミノガの幼虫を数匹と地衣類の付いた樹皮とを一緒に持ち帰り、シャーレで飼育してきました。
幼虫は、ミノから頭胸部だけを出して餌を食べています。 途中で、幼虫の全体が見たいと思いミノを片方から触りながら追い出すようにやってみたら、でてきました。いわゆるミノムシと比べると、小さくて硬そうな雰囲気ですね。
RIMG3496.jpg RIMG3193.jpg
採餌(飼育中) 幼虫全体(飼育中)


6月に入ったら羽化が見られるかなと思い、ちょいちょいシャーレを覗くようにしていました。そして7月8日、羽化した小さな蛾を見つけました。その後も数頭、羽化がみられました。このヒモミノガは、雄雌共に翅のある蛾になり、ミノから出ていくそうです。
RIMG3489.jpg RIMG3490.jpg
樹皮に止まる成虫(飼育中) 成虫の大きさ(飼育中)

羽化したあとを見ると、長かったミノが樹皮から5~6mm程と短くなっており、その先から蛹殻が半分くらい抜け出ています。今まで入っていた長いミノは、切り落とされたのか、餌として幼虫に食べられたのでしょうか?
RIMG3472.jpg
羽化した後の蛹の殻(飼育中)

現地で、地衣類の付いた幹に止まっている小さな蛾を探すのは至難の技でしょう。
疎林には、まだ幼虫のはいったミノも見られます、今なら長く飼育しなくても羽化が見られるかもしれませんよ。いかがですか。


久留米のG
昆虫(チョウ、ガ) | コメント(0) |permalink
| home | next